結婚式のオープニングムービー

オープニングムービーとは、結婚披露宴の開始時にゲストへ向けて上映する映像です。新郎新婦入場の前に流す事により、会場をあたためたり、一体感を高めるなど、新郎新婦入場を迎える準備をする事ができます。また、披露宴に参加していただいたゲストへの感謝の気持ちや、簡単な新郎新婦紹介、本日の意気込みなどを折り込み、入場の準備を待つ間のおもてなしとして使用します。プロフィールビデオ、エンドロールほどの普及はしておりませんが、現在では多くの新郎新婦がオープニングムービーを用意しており、徐々に披露宴の必須アイテムとして定番化してきています。

構成について

構成についての決まりは特になく、自由で、個性的な構成で作成されているが、新郎新婦の名前の紹介がどこかに入るという部分のみ共通しています。その他、ゲストへの簡単な挨拶や、挙式日が入っている映像が多くみられます。オープニングムービーが終わると共に入場するので、映像の最後には「入場します」のコメントなど、入場へつなげる形で終わる映像が多い。

ピンクのバラのブーケ

種類

種類は様々なものがあり、格好よく二人の名前を紹介する芸術的な映像や、プロフィールビデオのように生い立ちを紹介する映像、笑って会場を盛り上げるおもしろ系映像、入場までのカウントダウンをする映像、前撮り写真をお披露目する映像、本日の意気込みを語る映像、両家紹介の映像など、ジャンル問わず多くの映像があります。プロフィールビデオのようにしっかりと写真を見せないといけないという縛りもないので、斬新で個性的な映像が多いのが特徴。新郎新婦の好みや、人柄や、イメージにより、どのようなオープニング映像を流すかは大きく変わります。

近年増加している映画やアニメのシーンを無断使用するオープニングムービー

一部のユーザーによりyoutubeなどで紹介されたことにより、洋画やドラマのパロディーの人気が非常に高まり、現在ではパロディーがオープニングムービーの定番となってしまっている傾向があります。そのため違法とは知らないままにゲストに楽しんでいただく目的で使用する新郎新婦が非常に多いです。例えば、20世紀フォックスのロゴの部分のみ新郎新婦名などにを変えたファンファーレをはじめ、シンデレラ城が特徴のディズニーのオープニング、日本のドラマでは「踊る大捜査線」も一度は見た事があるかと思います。また、洋画で英語を話しているハリウッドスターに、勝手にでたらめの日本語字幕を付けた映像なども存在しており、著作権のみならず肖像権の侵害にもあたります。映画やアニメのシーンを無断使用する事は違法にあたり、著作権を侵害すると、「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、又はその併科法人に罰金刑が科せられる場合には罰金の上限は3億円」が科せられる場合があります。現在では、定番として普及してしまっているため、映画やアニメのシーンを使用している制作者は、違法と知らない事が多い状況です。そのため、2014年5月末より日本国際映画著作権協会(JIMCA)が洋画メジャー会社からの訴えにより違法性の周知活動に乗り出しています。

結婚式の最中のチャペル

制作について

制作方法

基本的には新郎新婦が準備した写真を加工し、映像制作ソフトで編集し作成します。最近はスマートフォンやデジタルカメラで動画を撮れるようになった事から写真の動画を使用するムービーも多いです。で簡単もしくはテンプレートに当て込んで制作します。写真やコメントを用意し、映像制作業者に頼む新郎新婦の他、パソコンや映像制作ソフトの普及により自作する新郎新婦も増加しています。

業者での作成

結婚式ビデオの販売業者はプロフィールビデオが主力商品となっている場合が多いですが、オープニングムービーの作成も基本的には請け負っています。オープニングムービーの普及に伴い、オープニングムービー制作に力を入れる業者も増えてきました。式場と提携している業者に頼む事も可能ですが、価格が高く種類も少ないため、ネット上の業者へ依頼する新郎新婦が多いです。

価格帯は、式場提携の業者の場合、5万円~10万円が主流です。基本の価格で5万円~8万円ほどが多く、写真枚数などで追加料金が発生するシステムが多いようです。ネット上の業者の場合は、1万円から5万円が主流です。種類も豊富で、各業者独特のオリジナリティーがあります。

オープニングムービーの自作について

パソコンや映像制作ソフトの普及や、パソコンに強い世代が結婚式を迎えるようになった現在、オープニングムービーの自作に挑戦する新郎新婦も出てきています。ただし、プロフィールビデオのように簡単にスライドショーを作成するというよりは、オープニングビデオは華やかで動きのある映像を好む新郎新婦も多く、自作をする新郎新婦はかなり時間をかけて凝った映像を作成する傾向があります。

自作にはパソコンに標準で入っている映像制作ソフトや、フリーのソフトを使用します。Windowsですと(Live)ムービーメーカー、AviUtl、macですとiMovieなどがよく使用されています。

また、結婚式に特化した映像制作ソフトを購入する場合もあります。価格帯は5千円~1万円ほどのソフトが多いようです。

ソフトを購入せずに、ネット上でフリーの映像素材を探したり、プロの作成した素材を購入して使用する制作方法もあります。

ブーケをもった新婦

制作にかかる時間

業者に頼む場合は、注文から納品まで1ヶ月ほどが主流のようです。ただし、業者によっては早さを売りにし、1週間以内で制作できる業者もありますし、別途料金で特急制作対応を請け負う業者もあります。自作する場合は、初めてのソフトに戸惑いなかなか進まなかったり、他の準備や、仕事の関係で、準備から完成まで思っていたよりも多くの時間を費やしてしまうようです。凝った映像を作成する新郎新婦は半年ほどかけて大を作成する新郎新婦もいます。

上映時間

勢いと動きのある短い映像が好まれ、上映時間は1分から3分程度が主流です。ただし、中座をしないなどで、入場前にプロフィールビデオ(生い立ちビデオ)を流す新郎新婦もいます。その場合は、5分から10分ほどの映像となります。

上映のタイミング

挙式後、披露宴開始までのゲストの待ち時間に使用します。上映後は基本的にすぐに入場となりますので、新郎新婦の準備が整い次第上映がスタートされ、オープニングムービーが会場を盛り上げたところで入場します。

上映方法について

披露宴会場ではプロジェクターを使用して、巨大なスクリーンに映す方法が主流です。その他、披露宴の会場によっては大型の液晶画面を多方面へいくつか配置している会場もあります。

披露宴会場

映像のアスペクト比(縦横比)について

映像のアスペクト比(縦横比)は披露宴会場のスクリーンのサイズに合わせて作成する必要があります。新しい披露宴会場は液晶テレビなどの普及により、16:9のスクリーンサイズが多くなってきておりますが、まだまだ4:3のスクリーンサイズの会場が多いのが現状です。ただし、アスペクト比とスクリーンサイズは違っても、上映時のプロジェクターの設定などで上映は可能な場合が多いです。

作成した映像を録画するメディアについて

パソコンよりプロジェクターにつないでデータを直接上映する場合もありますが、基本的にはDVD、もしくはBlu-rayなどのメディアに録画して式場のスタッフへ納品します。DVDに比べ、Blu-rayの方が非常にくっきりとしていて画質がきれいなので、Blu-rayで上映したい新郎新婦も多いですが、現在の披露宴会場ではBlu-rayの上映に対応していない会場も多く、DVDで納品する事の方が多いようです。(Blu-ray画質1920ピクセル×1080ピクセル、DVD画質854ピクセル × 480ピクセル)

また、映像制作会社でも、オプション料金にてBlu-rayへの録画対応可能の業者が年々増えておりますが、需要はまだまだDVD録画希望の新郎新婦が多いです。

ワンの紙ジャケットに入ったDVD

映像のバックミュージックについて

オープニングムービーのバックミュージックは、比較的明るく、勢いのある音楽や、ファンファーレ、効果音がよく使用されます。上映時間も比較的短いため1曲をまるまる使用するよりは、映像のイメージに合わせて、音楽も切ったり、効果音を挿入したり、映像の終わりとともにフェードアウトさせていく方法がよくとられます。また上映後すぐに入場となりますので、入場曲との兼ね合いも大切です。

オープニングムービーに使用する音楽について著作権

バックミュージックに使用する音楽選びは非常に難しく、どのような音楽を使用してもいいわけではありません。著作権フリーの音楽以外は、著作権、著作隣接権があり、自身で購入した音楽であっても、勝手に映像に挿入し、披露宴会場で流すことは違法行為となってしまいます。式場が包括契約で「演奏権」を支払っている場合は、無音で映像を作成し、式場にて映像と音楽を合わせて再生してもらう方法があります。

また、isum(アイサム)という、結婚式で使用する音楽の著作権、著作隣接権の処理手続きをオンラインで行える窓口、一般社団法人音楽特定利用促進機構が2014年4月より運用を開始しており、これまで非常に複雑であった手続きがワンストップで、個人でも多少簡単に行えるようになりました。isumに支払う価格は、著作権、著作隣接権、手数料を含め、10分以内のオープニングムービーの場合は、だいたい1万円以内で収まるかと思います。ただし、2014年12月現在、isumを通して使用できる楽曲は600曲台と、まだまだ使用したい音楽が簡単にどれでも使用できるわけではないのが現状です。(引用 一般社団法人音楽特定利用促進機構(英文名称:Initiative for Special Uses of Music、略称:ISUM=アイサム)http://isum.or.jp

そういった背景の中で、どのような音楽でも使用できるという事を売りにしいている映像制作業者が後を絶たず、制作依頼をする新郎新婦も知らないうちに違法行為を行ってしまうことがあるため、映像制作業者選びの際は音楽に十分に注意する必要があります。