結婚式のプロフィールビデオ

プロフィールビデオとは、新郎新婦の生い立ち、馴れ初めを、写真とコメントでまとめた映像です。生い立ちビデオと呼ばれる事も多いです。主に結婚式の披露宴や二次会で流します。2000年頃より、映像制作ソフトの簡易化、民衆化が進み、パソコンさえあれば誰でも簡単に映像を制作できるようになり急激に普及してきました。現在では、ケーキカットや、キャンドルサービスのように披露宴に欠かす事のできない演出のひとつとして定番化しています。 以前の挙式では、司会が新郎新婦の生い立ちや、なれそめを淡々と読み上げる事が多かったのですが、プロフィールビデオの普及に伴い、写真と音楽付きの映像で、楽しく生い立ちやなれそめを紹介する事が、新郎新婦からのおもてなしのひとつとして現在の主流となっています。ゲストの中には新郎新婦の生い立ちビデオを楽しみにしている方も多く、今や挙式には欠かせない映像演出です。

構成について

構成は「新郎生い立ち紹介→新婦生い立ち紹介→二人の馴れ初め紹介」が一番定番の構成となっており、ほとんどのプロフィールビデオはこの構成で制作されています。その他、生い立ちに重点を置き、二人の馴れ初めを省く場合や、友達との写真を多用する場合、感謝の言葉などをふんだんに盛り込んだ映像も見られます。

お互いの親族や、会社関係の方などは、結婚する相手に始めて会うという場合も多く、ビデオを通してどのようなパートナーと結婚するのかきちんと知っていただく事が重要です。そのため、基本的に構成は自由ですが、新郎新婦の生い立ちを見やすく紹介するという事が、一番大切な点となります。時系列のない友達との思い出写真や、旅行写真を多用するよりは、押さえるポイントをきちんと押さえておくと内容のある映像が出来上がります。

生い立ちの紹介で押さえるポイントは以下のような項目が挙げられます。

  • 生まれた年(現在の年齢)
  • 幼少期
  • 性格
  • 小学生時代から高校、大学生時代までの学生生活の様子
  • 興味を持って取り組んできたもの(スポーツ、趣味など)
  • 現在の仕事
大人の手を握る赤ちゃん

二人の馴れ初めにつきましては、出会ってから結婚するまでの流れの紹介します。紹介するポイントとしましては以下のようなポイントが上げられます。

  • 付き合い始めた年(何年の月日を経て結婚にいたったのか)
  • どのように出会ったのか(キューピッドがゲストの中にいる場合は感謝の気持ちを伝える)
  • 共通の趣味や、休みの過ごし方
  • プロポーズ
  • 結納や両家の顔合わせ
  • 婚姻届けの提出
砂浜で手をつないで歩く男女

種類

プロフィールビデオは、写真をつないだ簡単なスライドショーが最も主流です。

スライドショーでも、テロップや、タイトルを入れる事はもちろん、エフェクト効果を使ったりと、なるべく他の新郎新婦と似たような映像にならないように、オリジナリティーがあり、おしゃれでクオリティーの高い映像が求められます。スライドショーの他、業者や、映像制作ソフトがオリジナルで作成した、おしゃれな結婚式用のテンプレートに写真を当て込んで構成する映像や、動画を挿入して作成する映像も増えてきています。

また、映像クリエイターや、素人でも技術が高い場合は、背景やテキストに凝った動きを加えたり、写真を様々に加工したり、切り抜いたりし、おもしろおかしく動かしたり、写真自体に動きをつける映像も多く見られます。

このように、工夫、知恵をこらした様々な映像が作成され、現在ではYouTubeなどでも多くの作品が紹介されています。また、日々新しいデザインが生まれています。

映画やアニメのシーンの無断使用をした作品

日々、生み出されるデザインの中に映画や、ドラマなどのパロディーの映像や、ディズニーなどのアニメの映像を使用したムービーも多く見られ非常に人気があります。ただし、映画やアニメのシーンを無断使用する事は違法にあたり、著作権を侵害すると、「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、又はその併科法人に罰金刑が科せられる場合には罰金の上限は3億円」が科せられる場合があります。現在では、定番として普及してしまっているため、映画やアニメのシーンを使用している制作者は、違法と知らない事が多い状況です。そのため、2014年5月末より日本国際映画著作権協会(JIMCA)が洋画メジャー会社からの訴えにより違法性の周知活動に乗り出しています。

新郎に指輪をはめる新婦

制作について

制作方法

基本的には新郎新婦が準備した写真、動画を、映像制作ソフトでつなげて作成します。もしくはテンプレートに当て込んで制作します。写真やコメントを用意し、映像制作業者に頼む新郎新婦の他、パソコンや映像制作ソフトの普及により自作する新郎新婦も増加しています。

業者での作成

結婚式専門のプロフィールビデオの作成を請け負う業者は多数存在しています。普及し始めた頃は、式場と提携している業者に頼む事が主流だったようですが、現在ではネット上にも多数の業者があふれ、価格競争が進み、金額や品質が自由に選べるようになっています。そのため、式場の提携業者に頼む新郎新婦は減少傾向にあります。価格帯は、式場提携の業者の場合、5万円~15万円が主流です。基本の価格で5万円~10万円ほどが多く、写真枚数などで追加料金が発生するシステムが多いです。ネット上の業者の場合は、2万円から5万円が主流です。ただし近年、価格競争がどんどん進み、1万円以下で作成してくれる業者も多数存在します。クオリティーと価格は特に関係ない場合が多く、高額だからといって品質がいいともいいきれないようです。

プロフィールビデオの自作について

パソコンや映像制作ソフトの普及や、パソコンに強い世代が結婚式を迎えるようになった現在、多くの新郎新婦がプロフィールビデオの自作に挑戦しています。多くの新郎新婦は節約の為もあり、標準でパソコンに入っているソフトやフリーのソフトを使用しているようです。Windowsですと(Live)ムービーメーカー、AviUtl、macですとiMovieなどがよく使用されています。

また、結婚式に特化した映像制作ソフトを購入する場合もあります。価格帯は5千円~1万円ほどのソフトが多いようです。

ソフトを購入せずに、ネット上で映像素材を探し、使用する制作方法もあります。

小指で手をつなぐ男女

制作にかかる時間

業者に頼む場合は、注文から納品まで1ヶ月ほどが主流のようです。ただし、業者によっては早さを売りにし、1週間以内で制作できる業者もありますし、別途料金で特急制作対応を請け負う業者もあります。自作する場合は、初めてのソフトに戸惑いなかなか進まなかったり、他の準備や、仕事の関係で、準備から完成まで思っていたよりも多くの時間を費やしてしまうようです。挫折して、業者に頼む場合もあるようです。

使用する写真枚数

基本的にプロフィールビデオは写真で構成します。使用する写真枚数は、新郎生い立ちで10~20枚、新婦生い立ちで10~20枚、馴れ初めで10~20枚ほどの新郎新婦が多いです。上映時間や、使用したいテンプレートの写真枚数制限などを基準に決めます。また、新郎によくある、生い立ち時代の写真が少ないといった場合では8枚ほどで作成する事もあります。

上映時間

上映時間は、5分から10分くらいの映像が多いですが、大作になりますと20分ほどの映像もあるようです。ただし、あまり長すぎると鑑賞するゲストも疲れてしまうため、見る側にとっても5分から10分くらいが望ましいです。

上映のタイミング

披露宴の中盤、新郎新婦がお色直しのため中座し、主役がいない間のおもてなしとして上映する事が多いです。ただし、新郎新婦が一緒に鑑賞したりする場合もありますし、お色直しをしない新郎新婦は披露宴が始まる前の入場待ち時間にオープニングムービーとして上映する事もあります。

上映方法について

披露宴会場ではプロジェクターを使用して、巨大なスクリーンに映す方法が主流です。その他、披露宴の会場によっては大型の液晶画面を多方面へいくつか配置している会場もあります。

披露宴会場

映像のアスペクト比(縦横比)について

映像のアスペクト比(縦横比)は披露宴会場のスクリーンのサイズに合わせて作成する必要があります。新しい披露宴会場は液晶テレビなどの普及により、16:9のスクリーンサイズが多くなってきておりますが、まだまだ4:3のスクリーンサイズの会場が多いのが現状です。ただし、アスペクト比とスクリーンサイズは違っても、上映時のプロジェクターの設定などで上映は可能な場合が多いです。

作成した映像を録画するメディアについて

パソコンよりプロジェクターにつないでデータを直接上映する場合もありますが、基本的にはDVD、もしくはBlu-rayなどのメディアに録画して式場のスタッフへ納品します。DVDに比べ、Blu-rayの方が非常にくっきりとしていて画質がきれいなので、Blu-rayで上映したい新郎新婦も多いですが、現在の披露宴会場ではBlu-rayの上映に対応していない会場も多く、DVDで納品する事の方が多いようです。(Blu-ray画質1920ピクセル×1080ピクセル、DVD画質854ピクセル × 480ピクセル)

また、映像制作会社でも、オプション料金にてBlu-rayへの録画対応可能の業者が年々増えておりますが、需要はまだまだDVD録画希望の新郎新婦が多いです。

ワンの紙ジャケットに入ったDVD

映像のバックミュージックについて

プロフィールビデオのバックミュージックは、比較的明るく、勢いのある音楽や、ファンファーレ、効果音がよく使用されます。上映時間も比較的短いため1曲をまるまる使用するよりは、映像のイメージに合わせて、音楽も切ったり、効果音を挿入したり、映像の終わりとともにフェードアウトさせていく方法がよくとられます。また上映後すぐに入場となりますので、入場曲との兼ね合いも大切です。

プロフィールビデオに使用する音楽について著作権

バックミュージックに使用する音楽選びは非常に難しく、どのような音楽を使用してもいいわけではありません。著作権フリーの音楽以外は、著作権、著作隣接権があり、自身で購入した音楽であっても、勝手に映像に挿入し、披露宴会場で流すことは違法行為となってしまいます。式場が包括契約で「演奏権」を支払っている場合は、無音で映像を作成し、式場にて映像と音楽を合わせて再生してもらう方法があります。

また、isum(アイサム)という、結婚式で使用する音楽の著作権、著作隣接権の処理手続きをオンラインで行える窓口、一般社団法人音楽特定利用促進機構が2014年4月より運用を開始しており、これまで非常に複雑であった手続きがワンストップで、個人でも多少簡単に行えるようになりました。isumに支払う価格は、著作権、著作隣接権、手数料を含め、10分以内のプロフィールビデオの場合は、だいたい1万円以内で収まるかと思います。ただし、2014年12月現在、isumを通して使用できる楽曲は600曲台と、まだまだ使用したい音楽が簡単にどれでも使用できるわけではないのが現状です。(引用 一般社団法人音楽特定利用促進機構(英文名称:Initiative for Special Uses of Music、略称:ISUM=アイサム)http://isum.or.jp

そういった背景の中で、どのような音楽でも使用できるという事を売りにしいている映像制作業者が後を絶たず、制作依頼をする新郎新婦も知らないうちに違法行為を行ってしまうことがあるため、映像制作業者選びの際は音楽に十分に注意する必要があります。